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非標準車両のCANバスデータを読み取る方法:Eバイク、Eモペッドなど

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Eバイク、Eモペッド、電動フォークリフト、電動ロードスイーパーをはじめとする小型電動車両は、ニッチな実証プロジェクトの段階から、実際のビジネス活用へと移行しつつあります。「McKinsey & Company」によると、マイクロモビリティ市場は2030年までに2倍以上に拡大すると予測されています。また、「Fortune Business Insight」のレポートでは、電動ユーティリティ車両市場は2034年までに約98%成長すると見込まれています。

データに基づく意思決定、運用コストの管理、予防保守にテレマティクスを活用する可能性は明確です。一方で、それぞれ異なるCANデータプロトコルを使用する可能性がある新規かつ急成長中の車両分野に、どのように対応するかという課題も存在します。



異なる車両プロトコルからCANデータを読み取る際の課題


従来のフリート管理、特に大型トラックでは、データへのアクセス方法が比較的明確です。FMSなどの規格では、燃料残量、燃料消費量、エンジン回転数、走行距離計をはじめとする、フリート管理に有用な特定のパラメーターへアクセスするための専用ゲートウェイが提供されています。


一方、Eマイクロモビリティでは、状況がはるかに複雑です。あるEバイクでは「Bosch」のモーターとバッテリー管理システム(BMS)が使用されている一方、カーゴEバイクでは「Ananda」のコンポーネント、Eモペッドでは「Askoll」の技術、電動キックスクーターでは「Bafang」または別のサプライヤーの製品が採用されている場合があります。各車両は、それぞれ独自のCANプロトコル、CAN ID、ボーレート、CANタイプを使用している可能性があり、CANタイプにはStandard 11-bit、PGN 16-bit、Extended 29-bitなどがあります。


さらに、フォークリフト、都市清掃用電動車両、電動空港地上支援機器、J1939などの一般的な産業用プロトコルを採用した車両であっても、CANデータを必ずしもプラグアンドプレイで読み取れるとは限りません。一部の産業機械やユーティリティ車両では、独自のパラメーターグループ番号(PGN)が使用されていたり、特定のデータがゲートウェイの背後に保持されていたりする場合があります。

そのため、EマイクロモビリティやEユーティリティ車両からCANデータを読み取るには、FMS、J1939、OBD-IIなどの特定規格に対応するだけではなく、より柔軟な統合アプローチが求められます。


Eバイク、Eモペッド、電動機械から取得できるCANバスデータとは?


CANバスデータの価値は、車両の種類とCANネットワークを通じて取得できるパラメーターによって異なります。メーカーごとにCAN通信の実装方法や公開されるパラメーターの範囲は異なりますが、多くの電動車両や電動機械では、CANネットワークを通じて稼働状況、バッテリー、診断、ステータスに関するデータを取得できます。これにより、フリートの可視性向上、メンテナンスの効率化、ビジネス上の意思決定を支援します。


以下の例では、Eバイク、Eモペッド、Eスクーター、電動ユーティリティ車両、電動機械から取得できる可能性があるCANデータの種類を示します。実際に取得できるデータは、車両プラットフォームおよびCANプロトコルの実装によって異なります。

データカテゴリー

CANパラメーターの例

ビジネス上の価値

移動・利用状況

・速度・走行距離計・トリップ走行距離・走行モード・アシストモード

車両の稼働状況、利用パターン、ライダーの運転行動を把握するのに役立ちます。

バッテリー性能

・充電状態(SoC)・健全性(SoH)・消費電力・航続可能距離

バッテリー監視、充電計画、航続可能距離の把握、サービス判断を支援します。

パワートレインデータ

・モーター温度・コントローラー温度・モーター回転数(RPM)・スロットル位置・回生ブレーキの作動状況

異常な動作、過熱リスク、潜在的なメンテナンスニーズの特定に役立ちます。

診断データ

・故障コード・警告表示・ブレーキ状態・システム状態

不具合の早期発見、トラブルシューティングの効率化、予期しないダウンタイムの削減に役立ちます。

機器固有のデータ

・フォークリフトの揚高・積載重量・油圧システムの状態・アクチュエーター位置・圧力値

機械の位置情報だけでなく、実際にどのように使用されているかをより詳細に把握できます。

安全性・稼働準備状況

・ブレーキ状態・パーキングブレーキの状態・動作モード・安全インターロック

車両や機械が安全に操作でき、特定の時点で使用可能な状態にあるかを確認するのに役立ちます。

CANベースのコマンド

・ロック/ロック解除・速度制限・モード変更・システム固有の操作

車両プロトコルが対応している場合、シェアリング、レンタル、配送、遠隔操作などのユースケースを支援できます。

 

上記の車両CANパラメーターは、実際のさまざまなフリートソリューションに活用できます。人口密度の高い都市部では、Eマイクロモビリティが、電動車両のシェアリングサービスラストマイル物流を通じて、日常の移動を支える重要な手段となっています。産業施設や自治体の運用環境では、電動ユーティリティ車両向けのテレマティクスソリューションを活用することで、Eフォークリフトの効率的な監視電動清掃車両のフリート管理が可能です。また、環境によっては、適切な運用の重要性が単なる利便性をはるかに超える場合もあります。


ビジネスへの影響例:空港などのミッションクリティカルな環境では、予期しない機器のダウンタイムが瞬く間に連鎖し、航空便の遅延につながる可能性があります。また、遅延そのものにも大きな経済的損失が伴います。「EUROCONTROL」の推計によると、民間旅客便における運航上の遅延コストは、ゲートで1分当たり約166ユーロ、地上走行中は約182ユーロ、飛行中は約212ユーロに達します。わずか15~30分の遅延でも数千ユーロ規模の損失につながる可能性があり、不具合の早期検知と予防保守が重要である理由を明確に示しています。


車両が未知のCANプロトコルを使用している場合は?


一部のプロジェクトでは、車両OEM、バッテリーサプライヤー、モーターまたはコントローラーメーカーからCANプロトコルの文書が提供されます。この場合、文書に記載されたCAN ID、バイト位置、スケーリング係数、その他のプロトコル情報を使用してCANメッセージをデコードできます。しかし、必ずしも文書が入手できるとは限りません。特に、ニッチなeモビリティプラットフォーム、プライベートブランド車両、低価格の電動ユーティリティ車両、または複数のサプライヤーから調達された機器では、このようなケースが多く見られます。


CANプロトコルが不明、または文書化されていない場合は、リバースエンジニアリングによって有用なCANパラメーターを特定できます。エンジニアは、専用のCAN解析機器とソフトウェアを使用し、加速、制動、バッテリー充電、特定の車両機能の作動など、さまざまな運転条件下で車両の挙動を確認しながら、CAN通信を監視・記録します。CANメッセージの変化と実際の車両挙動を比較することで、どのCANメッセージが特定の車両パラメーターに対応しているかを特定し、公式文書がなくても段階的にCANパラメーターマップを構築できます。


必要なCANデータを特定した後は、テレマティクス統合、フリート監視、診断、予防保守、またはリモート制御のユースケースに活用できます。プロトコル文書のない車両を対象としたプロジェクトをご検討の場合は、テルトニカの担当営業までご連絡いただくか、お問い合わせページからご相談ください。


ソリューション:「Manual CAN」機能を搭載した「FTC305」と「FTM305」


必要なCANパラメーターが、公式文書またはリバースエンジニアリングによって特定された後、次のステップは実装です。従来、新しい車両プロトコルに対応するには、車両からデータを読み取れるようになるまでにファームウェア開発が必要となる場合があります。


FTC305」と「FTM305」は、「Manual CAN」機能によってこの課題に対応します。専用プロトコルの実装を待つことなく、利用可能な車両プロトコルに基づいて、カスタムCANメッセージをデバイス上で直接設定できます。


このアプローチにより、標準の対応車両リストに含まれていないプラットフォームも含め、より幅広いeバイク、eモペッド、ユーティリティ車両、電動機械に対応できます。


設定後、「FTC305」と「FTM305」は、バッテリー状態、航続距離、温度、稼働時間、故障コード、その他のカスタムCANデータなど、車両固有のパラメーターを読み取ることができます。同様のアプローチはCANベースのコマンドにも活用でき、ロック/アンロック操作、速度制限、動作モードの変更、その他の制御システムに対応できます。


最大70件の「Manual CAN」メッセージと最大10件の「Manual CAN」コマンドに対応しており、今後は最大70件のCANコマンドへ拡張される予定です。「FTC305」と「FTM305」は、新しい車両モデルごとに専用のファームウェアを開発することなく、さまざまなCANプロトコルを柔軟に統合できる方法を提供します。


「Manual CAN」メッセージと「Manual CAN」コマンドの設定方法については、以下の動画をご覧ください。



eモビリティおよび電動機械に「FTC305」と「FTM305」が選ばれる理由


「FTC305」と「FTM305」は、電動マイクロモビリティおよび電動ユーティリティ車両フリートのニーズに対応するために設計された、テルトニカの次世代FTプラットフォームを構成するデバイスです。


主な特長の一つは、10~97 Vの幅広い動作電圧範囲です。これにより、外部電圧コンバーターを使用することなく、eバイクやeスクーターからフォークリフト、ユーティリティ機械まで、幅広い電動車両に対応できます。設置作業の簡素化、コスト削減に加え、車両内部の貴重なスペースを有効活用できます。



電動二輪車では、収納スペースが限られており、わずか数ミリメートルの差も重要になるため、省スペース性が特に求められます。そのため、当社の研究開発チームは、機能性を損なうことなく限られた設置スペースに収まるよう、可能な限り小型のフォームファクターを実現することを主要目標の一つとしました。


さらに高い柔軟性が求められるプロジェクト向けに、「FTC305」にはケースなしバージョンも用意されています。これは、OEMによる工場組み込み向けに設計された、よりコンパクトなモデルです。外付けのGNSSアンテナとLTEアンテナを使用し、個別の設置要件に対応できるよう、さまざまなサイズのオプションを選択できます。これにより、より優れた信号受信性能を実現します。


また、標準バージョンの380 mAhに対し、1,200 mAhの大容量バックアップバッテリーを搭載しています。さらに長時間の自律稼働が必要な用途向けには、より大容量のバッテリーを追加するオプションも用意されており、長時間にわたる電源喪失時でも安定した動作を確保できます。


導入の準備はできていますか?


eバイクのフリート管理、電動フォークリフトの導入、独自のeモビリティソリューションの構築など、どのようなプロジェクトでも、「FTC305」と「FTM305」が次の取り組みを支援します。具体的なユースケースについては、テルトニカの担当営業までご連絡いただくか、お問い合わせページからご相談ください。

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