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MESH: 屋内アセットトラッキングの次のステップ
5分で読めます
26/4/29
屋内でのアセットトラッキングは、常に課題を伴ってきました。倉庫、工場、病院、物流ハブは、コンクリート壁、金属構造物、複数階にわたる構造などが存在する複雑な環境です。そのため、トラッキングシステムは精度が低下し、干渉の影響を受けやすく、単一障害点に依存し、設置や保守に高いコストがかかる大規模なインフラを必要とする場合があります。

従来の無線技術では、リモート更新に制限があり、拡張性の確保が難しく、可視性が最も重要となる場所で在庫データの信頼性が低下しがちです。一方、Mesh接続は、効率的な自己組織化デバイスネットワークを構築することで、屋内環境における制約を克服します。
一般的な活用方法
Bluetoothは、近距離信号を送信するアセットを近くのスキャナーで検知し、クラウドへ転送するトラッキング技術として広く採用されています。
このモデルは、アセットが1つの施設内にとどまるのではなく、複数の場所を移動するシナリオに適しています。例えば、機器が倉庫に入出庫する、現場に到着する、ゾーン間を移動するといった重要なポイントで明確なデータを提供できます。多くの企業にとって、このレベルの可視性は実用的であり、費用対効果にも優れています。

ニーズがより複雑になる場合
トラッキング要件が進化するにつれて、期待される機能も高まります。企業は、大規模な建物内、複数の部屋や階をまたいだアセットの位置把握、さらに数千点のアイテムを同時に可視化することを求めています。
この規模になると、Bluetoothベースのシステムには実用上の制約が生じます。各スキャナーが同時に処理できるデバイス数には限りがあります。スキャナーを追加してカバレッジを拡大する方法は、少数のゾーンであれば有効ですが、大規模施設では導入が難しく、コストも高くなります。設置作業が増え、追加の接続環境が必要となり、インフラコストがメリットを上回る可能性があります。
そのため、従来のBluetooth®トラッキングは、屋内トラッキングよりも、低密度環境やゾーン単位の可視化に適しています。
さらに進化したアプローチ
テルトニカではこれまで、Bluetooth®技術をベースとした「BLE EYE Beacons」、「BLE EYE Sensors」、アセットトラッカーを通じて、屋内外の幅広いユースケースに対応してきました。
トラッキングシステムが進化し、屋内環境がより複雑になる中、「Wirepas Mesh」はアセットの可視化をより高度につなぐ自然な次のステップとなります。
テルトニカの「EYE Beacon Mesh」と「EYE Sensor Mesh」は、個々のスキャナーとの直接通信に依存するのではなく、近くのアンカーを通じてデータをルーティングする自己組織化ネットワークを形成します。
このネットワークには単一の制御点がありません。1つのデバイスがオフラインになったり、通信経路が遮断されたりした場合でも、 ネットワークは自動的に代替ルートを見つけます。新しいデバイスが追加されると、手動で再設定することなくシステムが適応します。これにより、Meshは安定性と柔軟性に優れ、複雑な屋内レイアウトに適した仕組みとなります。
MESHベースのシステムの仕組み
Meshベースの屋内トラッキングシステムは、一般的にゲートウェイ、アンカー、Meshタグの3つの主要要素で構成されます。「EYE Mesh」タグは、起動するとすぐにネットワークへ接続し、ユースケースに応じて識別情報、温度、動作などの重要なデータを収集します。複雑なペアリングや手動設定は必要ありません。
アンカーは近くのタグからデータを受信し、相互に通信しながらネットワーク全体へ情報を伝達します。バッテリー駆動でSIM不要のため、設置や再配置が容易で、難しい場所にも導入しやすい点が特長です。
ゲートウェイはクラウドへの接続点として機能します。アンカーから情報を収集し、ユーザープラットフォームへ転送することで、監視、分析、業務上の意思決定に必要なデータを利用できるようにします。
この接続されたシステムでは、データが固定された通信経路に依存することなく、部屋、階、ゾーンをまたいで確実に移動し、クラウドへ到達します。

拡張性と高密度環境に対応
Mesh接続は自然に拡張できます。数百、数千のタグやアンカーを段階的に追加でき、ネットワークは通信を自動的に最適化します。これにより、企業は小規模な導入から開始し、インフラを再設計することなく拡張できます。
また、高密度環境でも優れた性能を発揮します。デバイス同士が通信を調整して干渉を抑えるため、多数のセンサーが近接して動作する環境でもネットワークの安定性を維持できます。
限定的な可視性から、つながる建物へ
屋内可視性の不足は、日常業務において現実的な課題を引き起こします。「Trimedika」によると、看護師の3分の1以上が、患者ケアに必要な機器を探すために1シフトあたり少なくとも1時間を費やしています。同様の課題は倉庫や生産施設でも見られ、アセットを活用するのではなく、探すことに時間が失われるケースがあります。
Mesh接続は、インフラの複雑さを軽減し、信頼性を高め、大規模で複雑な空間全体における継続的な屋内可視性を実現することで、こうした課題の解決を支援します。デバイス同士が相互に通信し、周囲の環境に適応できるようにすることで、Meshは建物を孤立したゾーンの集合ではなく、接続された環境へと変えます。正確な屋内アセットトラッキングを必要とする企業にとって、この技術は従来の屋内トラッキングの限界を超える、実用的で拡張性の高い方法を提供します。