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サプライチェーン全体で実現する温度監視
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26/3/16
輸送中の温度管理は、サプライチェーンにおいて極めて重要な課題です。温度が適切に維持されているか、貨物が重大な温度変化にさらされていないか、そして取得されたデータが信頼できるものかどうかを把握することは欠かせません。温度管理が必要な貨物を輸送する企業にとって、こうした確認はきわめて重要です。信頼性の高い温度データは、製品品質の確保、規制遵守、そして企業の信頼やブランド価値を守るうえで不可欠です。より正確な温度データの把握を求める企業が増えるなか、Bluetoothセンサーは物流分野で欠かせない存在となり、さまざまな業界でリアルタイム監視を可能にしています。

温度監視ソリューションの需要が拡大
世界の食品・飲料物流市場は2031年までに6.8兆ドルに達すると予測されており、医薬品物流市場も2033年までに1,540億ドル規模へ成長すると見込まれています。こうした市場規模からも、厳格な温度管理を要する輸送が世界規模で行われていることを示しています。
「温度管理は、もはや生産者だけの責任ではありません。サプライチェーン全体で取り組むべき課題です」と、テルトニカのオペレーショナル・マーケティング・コーディネーターであるGintarė Naraškevičiūtėは述べています。「サプライチェーンの各段階で、温度管理が必要な貨物が適切な状態で維持されているか確認することが重要です。」
新鮮食品への需要の高まりや、Eコマースの急速な拡大により、信頼性の高い監視へのニーズはさらに高まっています。同時に企業は、商品の腐敗を防ぎ、厳格な規制に対応するとともに、エラーが発生しやすい従来の手動チェックからの脱却という課題にも直面しています。
これまで温度管理とはあまり関係がないと考えられてきた製品にも、監視の対象が広がりつつあります。「例えば電子部品など、輸送中の過度な高温や低温によって損傷する可能性がある製品を追跡・管理する企業も増えています」と、Gintarė は説明します。
こうした動きは、現代の物流において温度の可視化が広く重要になっていることを示しています。

コールドチェーン対応 温度監視デバイス
温度管理が必要な製品の監視に対する需要の高まりを受け、テルトニカのテレマティクス部門は「Bluetooth EYEセンサー」シリーズを開発しました。これには標準モデル、ATEX認証モデル、そしてEN12830認証モデルが含まれます。
「温度監視用途では、『EYEセンサー EN12830』が最適です」と、テルトニカのプロジェクト・コーディネーターであるDonatas Urbonasは述べています。「輸送および保管の両方で幅広く活用でき、特に生鮮品を扱う企業にとって有効なソリューションです」
この「EYEセンサー EN12830」は、特にヨーロッパの食品分野におけるコールドチェーン物流の基準に準拠するよう設計されています。標準モデルに加えて、ISO 17025認定試験所で校正された温度センサー(精
度0.5°C)、最大345日分のログを保存できる内部メモリ、さらに欧州および米国食品医薬品局(FDA)の規制に準拠した食品グレードの筐体などの機能を備えています。
「認証プロセスは、単にファームウェアやソフトウェアだけに関するものではありません」とDonatasは説明します。「このデバイスは振動、衝撃、電磁両立性(EMC)などの試験も実施されており、過酷な輸送環境でも高い信頼性を維持できるよう設計されています。」
EN12830への準拠により、必要に応じて記録データをダウンロードできるため、監査対応も容易になります。さらに、「EYEセンサー」は温度・湿度や環境変化をリアルタイムで監視できるため、品質に影響が出る前に迅速な対応を可能にし、企業が食品の腐敗を未然に防ぐのに役立ちます。
「設置は非常に簡単で、配線も不要です」とDonatasは説明します。「結束バンド、テープ、またはネジでデバイスを取り付けるだけで、すぐに使用できます。さらに、事前設定済みの状態で出荷したり、バッテリー消費を抑えるために休止(ハイバネーション)モードで提供することも可能です。これにより、箱から取り出してすぐに当社のフリート管理デバイスと連携でき、追加の手間もかかりません。」

EYEセンサーを活用したワクチン保管ソリューション
ひとつの事例をご紹介しましょう。IoTソリューションを専門とするコロンビア企業「NEFOX」は、ヘルスケアを含むさまざまな業界向けに接続技術やデータプラットフォームを開発しています。同社は、ワクチンを最適な条件で保管し、冷蔵庫や輸送ユニットでの温度異常を見逃さないため、信頼性の高いリアルタイム監視ソリューションを必要としていました。 ワクチンの品質を確保し腐敗を防ぐため、同社はテルトニカのGPSトラッカー「FMC130」と「EYEセンサー」を組み合わせたソリューションを導入しました。Bluetooth® Low Energy(BLE)デバイスを冷蔵ユニット内部に設置することで温度を継続的に監視し、「FMC130」はゲートウェイとして取得したデータを収集し、クラウドベースの監視システムへ送信します。このソリューションにより、医療スタッフはリアルタイムの情報を遠隔から確認できるようになりました。
その結果、同社は自動化された継続的な温度監視を実現し、ワクチンの腐敗リスクを大幅に低減しました。これにより、温度管理が重要な医薬品の品質を維持し、安心して保管・管理できる環境が実現しました。
