南北アメリカとオーストラリアにおける自動車保険の動向
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28/11/2025

Ieva Gaubė
Chief of Marketing group
テレマティクスソリューションは、自動車保険会社によるリスク評価や顧客との関わり方を大きく変えています。固定料率のみに依存するのではなく、実際の運転データを保険料の算定に活用する、運転行動に基づくモデルを導入する企業が増えています。さらに、正確な運転データを活用することで、保険金請求手続きの効率化、不正請求の削減、安全運転の促進にもつながります。

テレマティクスが自動車保険をどのように変えているのか?
自動車保険における大きな変化の一つが、一律の保険料設定から、運転行動に基づくモデルへの移行です。
利用状況連動型保険(UBI)はどのような仕組みなのか? 従来のリスク区分だけに依存するのではなく、保険会社はGPSトラッカーで収集した実際の運転データを活用することで、個々のリスクをより正確に評価し、一人ひとりに合わせた保険プランを提供できます。
信頼性が高く正確なテレマティクスデータは、保険金請求の迅速な処理を支援するとともに、不正請求や誇張された請求の削減にも役立ちます。同時に、人工知能(AI)の進化により、大量の運転データを効率的に分析し、リスク評価に関連するパターンを特定することが容易になっています。
こうした変化はさらに加速しており、一部の地域では、政府がドライバーのモニタリングを義務付ける規制を導入しています。そのため、保険金請求の迅速な解決を実現し、不正な請求を削減するための正確なデータが、これまで以上に求められています。
利用状況連動型保険向けテルトニカGPSトラッカー
変化する市場ニーズに対応するため、テルトニカは、信頼性とシンプルな運用性を重視して設計された保険用途向けGPSトラッカー「FTx88」シリーズを提供しています。
さらに、「FTC887」をベースに構築されたAI搭載の車両損傷検知ソリューションは、実際の走行データ10億km以上を用いて学習されており、事故などのイベント検知から記録作成まで、保険金請求プロセスの一部を自動化できます。これにより、企業は手作業による車両点検を削減し、損傷評価プロセスを迅速化できます。
「FTx88」シリーズのデバイスには、利用状況連動型保険(UBI)に必要なハードウェアおよびファームウェア機能がすべて搭載されています。これには、走行履歴の追跡、エコドライブ評価、速度超過およびアイドリングの検知、衝突レポートなどが含まれます。また、トラッカーは車両バッテリーに直接取り付ける仕様で、IP69K規格に対応し、高い省電力性能も備えています。
保険会社にとっては、精度、信頼性、柔軟性が不可欠です。テルトニカは、必要なアクセサリーを自社製造拠点から直接提供するほか、プロジェクト固有のニーズに応じたカスタムファームウェア開発にも対応しています。さらに、長期的に安定した性能を確保できるよう、継続的な技術サポートを提供しています。
南北アメリカの保険市場トレンド:信頼性と容易な設置を重視
プラグアンドプレイ型ソリューションへの需要を背景に、保険向けテレマティクス市場は南米と北米の両地域で拡大を続けています。テルトニカで南北アメリカ地域のコンチネンタル・デベロップメント・コーディネーターを務めるGediminas Leknickasは、「現地企業は、複雑な配線や設定を必要とせず、短時間で設置できるGPSトラッカーを求めています」と説明します。
Gediminasはさらに、「有線GPSトラッカーの設置には最大150米ドルかかる場合があるため、設置プロセスを簡単にすることが非常に重要です。また、誰もが正しく配線できるわけではなく、経験豊富な専門技術者を見つけるのが難しい場合もあります。「FTx88」シリーズであれば、追加費用 を抑えられるうえ、専門技術者も必要ありません。ほぼ誰でもこれらのデバイスを設置できます」と説明しています。
保険会社にとって、正確なオドメーターデータも重要な要件の一つです。実際のOEMオドメーター値を取得できることは、走行距離の精度が保険料に直接影響する走行距離連動型の保険モデルにおいて、特に大きな価値があります。「FTx88」シリーズのようなプラグアンドプレイ型デバイスでは、車両からOEMデータを直接読み取ることはできませんが、GNSS性能の向上により、従来の2倍の衛星を捕捉できるため、高精度な仮想オドメーター計算が可能です。実際の運用では、車両から直接読み取ったデータに匹敵する走行距離精度を実現します。
急ブレーキ、急加速、アイドリングなどを監視するエコドライブ機能への関心も高まっており、保険会社は安全運転を促進するインセンティブ型プログラムを設計できるようになります。Gediminasは、「FTx88」トラッカーが提供する機能は、保険金請求件数の削減や責任ある運転行動の促進に役立ちます。同時に、安全運転による具体的なメリットを実感できるドライバーのロイヤルティ向上にもつながります」と付け加えています。
南北アメリカの保険会社がテレマティクスソリューションに求めるもの
複雑な配線を必要としない迅速な設置
導入・設置コストの削減
走行距離連動型保険に必要な高精度の走行距離算出
リスク評価に活用できるドライバー行動データ
インセンティブ型保険プログラムを支援するエコドライブ機能
オーストラリア ― 利用状況連動型保険に広がる新たな可能性
オーストラリアの保険テレマティクス市場は、高い成長可能性を示しています。テルトニカのリージョナル・マーケティング・マネージャーであるLetitia Gozmanは、「UBIの導入は急速に拡大しており、一部のレポートでは約25%の成長が示されています。米国や欧州と比べると市場の成熟度はまだ低いものの、保険会社はサービスの差別化と、より効果的なリスク管理を実現するため、テレマティクスソリューションを積極的に検討しています」と述べています。
こうした動きは、非常に重要なタイミングで加速しています。オーストラリアでは交通安全状況の悪化が課題となっており、2024年には1,300人を超える交通事故死者が記録されました。また、「National Road Safety Strategy 2021-2030」の開始以降、死者数は18.5%増加しています。多くの事故には若年層や運転経験の浅いドライバーが関係しており、運転行動に焦点を当てた対象別の対策が求められています。
よりパーソナライズされた保険を実現するテレマティクス
Letitiaによると、オーストラリアの保険会社は、顧客離れの増加や、州ごとに異なる複雑な強制対人賠償保険制度など、特有の構造的課題にも直面しています。同時に、オーストラリアでは保険料の大幅な上昇が続いており、1契約当たりの平均保険料は約929豪ドルですが、大都市では数千豪ドルに達する場合もあります。生活費の上昇を背景に、補償内容を縮小したり保険契約を解約したりするドライバーも増えており、無保険または十分な補償を受けていない車両の割合が拡大しています。
Letitiaは、「テレマティクスを活用すれば、安全運転を評価するパーソナライズされた保険料を設定できるため、顧客離れの抑制と満足度向上につながり、保険会社にとって戦略的な優位性となります」と説明します。また、リスクをより適切に区分し、高額な保険金請求を減らすことで、長期的な保険料上昇の圧力を緩和し、保険の負担軽減にも貢献します。
不正請求の防止も重要なメリットの一つです。Letitiaは、「事故発生前後の正確な衝突データ、GPS位置情報、ドライバー行動データを収集することで、保険会社は不正請求を削減し、正当な保険金請求をより迅速に処理できます。この透明性は、保険会社と顧客の双方にメリットをもたらします」と述べています。
個人向け保険以外にも広がるビジネス機会
今後について、Letitiaは個人向け保険以外にも大きな可能性があると見ています。「商用フリートはテレマティクス導入の有力な入口となり、保険会社は大規模に保険金請求を削減し、交通安全を向上させることができます。一方で、最大の成長可能性は個人向け市場にあります。UBI商品の認知が高まり、パーソナライズされたリスク評価が標準的な手法になるにつれて、市場はさらに拡大すると考えられます」
さらに、「バックエンドシステムとシームレスに連携し、リアルタイムのドライバースコアリングに対応する、信頼性が高く多機能なデバイスを提供することで、テルトニカは、テレマティクスプログラムを拡大するオーストラリアの保険会社を効果的に支援できる立場にあります」と締めくくっています。
テレマティクスサービスプロバイダーがオーストラリア市場から学べること
ドライバー行動データは、よりパーソナライズされたUBIプログラムの構築に活用できます
正確な衝突データとGPSデータは、保険金請求処理の改善と不正請求の検知に役立ちます
テレマティクスは、安全運転を評価する仕組みの構築や顧客維持率の向上を支援します
商用フリートは、保険テレマティクス導入の現実的な入口となります
拡張性の高いソリューションには、フリート向けと個人向けの両方の保険プログラムへの対応が求められます
テルトニカとともに、より高度な保険テレマティクスソリューションを構築
利用状況連動型保険、ドライバー行動モニタリング、自動保険金請求ソリューションの開発を検討していますか?営業チームにお問い合わせいただき、テルトニカのGPSトラッカーが、さまざまな市場における信頼性の高いデータ収集、容易な導入、拡張性の高い保険テレマティクスプログラムをどのように支援できるかをご相談ください。保険市場向けトラッカーの詳細については、専用ユースケースをご覧ください。
