トルコのレンタル車両フリートの安全性を高める高度なCANデータ活用
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08/09/2026

Hryhorii Probytiuk
Operational marketing coordinator
レンタル車両を安全に管理するには、車両の現在地を把握するだけでは十分ではありません。フリート所有者には、車両がどのように運転されているか、また常に利用可能な状態に保たれているかを確認するための信頼性の高い情報が必要です。
これは、厳しい交通環境の中で約3,400万台の車両が利用されているトルコでは、特に重要です。2025年には150万件を超える道路交通事故が記録され、そのうち死亡または負傷を伴う事故に関連する過失は約34万5,000件に上りました。

最も多く記録されたドライバーの過失は、道路、天候、交通状況に応じて車速を適切に調整しなかったことで、約11万5,000件でした。これに続いて、交差点、横断箇所、狭い道路区間での優先通行権違反が約5万3,000件、追突事故が約3万件となっています。
長期レンタカーサービスを提供する企業にとって、これらの数字は、車両位置だけでなく、車両の利用状況、ドライバー行動、車両状態も監視することの重要性を示しています。より詳細な可視化により、高価な資産を保護し、責任ある車両利用を促進するとともに、事故、修理費用、管理業務、さらには車両損失のリスクを低減できます。
基本的なGPS追跡を超えた車両管理
トルコ最大級のモバイルフリート管理プロバイダーの1社であるN2 Mobilは、同国内の民間企業および公共部門の顧客にテレマティクスソリューションを提供しています。
その顧客の1社であるレンタカー事業者は、複数メーカーの電気自動車および内燃機関車を約2万台管理しています。これらの車両は主に長期レンタル向けに提供されているため、運用期間を通じた信頼性の高いモニタリングが不可欠です。

基本的なGPS追跡では各車両の位置を確認できるものの、車両状態や利用状況に関して得られる情報は限られていました。そのため顧客は、車両データの収集、ドライバー行動の監視、ジオフェンスに基づく管理に対応し、大規模かつ技術的に多様なフリート全体で安定して運用できる、より高度なソリューションを必要としていました。
また、このプロジェクトでは、データセキュリティ、リモートデバイス管理、メーカー保証に配慮した設置、さらに車両が長期間使用されない場合への対応についても、厳しい要件を満たす必要がありました。
多様な車両市場がもたらす課題
トルコの自動車市場には、欧州、アジア、国内のさまざまなメーカーが参入しています。Automotive Distributors’ and Mobility Associationの2025年小売販売レポートによると、1月から12月までに136万8,400台の車両が販売されました。
2025年、トルコにおける乗用車ブランド販売台数トップ10 | |
RENAULT | 144 331 |
FIAT | 118 641 |
VOLKSWAGEN | 112 287 |
FORD | 109 585 |
TOYOTA | 92 381 |
PEUGEOT | 86 459 |
OPEL | 75 487 |
CITROEN | 71 440 |
HYUNDAI | 67 120 |
BYD | 45 537 |
大規模なレンタル車両フリートを扱うテレマティクスプロバイダーにとって、この多様性は大きな統合上の課題となります。メーカー、モデル、製造年、地域ごとの車両アーキテクチャによって、取得 可能なCANデータが異なる場合があるためです。
そのため、少数の人気車種のみに対応するソリューションでは、「N2 Mobil」が車両を迅速に導入し、変化し続ける顧客フリートをサポートする能力が制限されてしまいます。
「FMC150」による大規模なCANデータ対応
この課題に対応するため、「N2 Mobil」はCANデータプロセッサを内蔵したテルトニカのトラッカー「FMC150」を採用しました。
「FMC150」は、リアルタイムの車両追跡と100種類以上のCANパラメータを組み合わせることで、基本的なGPS追跡のみの場合と比較して、フリートの状況をより詳細に把握できます。現在、対応車両ライブラリには2,200車種以上が登録されており、Renault、Fiat、Toyota、BYDをはじめ、欧州およびアジアの幅広い車種に加え、トルコ市場向けに生産された車両にも対応しています。
この幅広い対応範囲により、「N2 Mobil」はメーカーごとに異なるハードウェアを用意することなく、混在する車両フリート全体に同じテレマティクスソリューションを展開できます。

適切な車両OEMファイルを選択するか、autoscanを実行すると、トラッカー「FMC150」がCANパラメータを収集し、フリート管理プラットフォームへ送信します。具体的な車種によって異なりますが、取得可能なパラメータには、燃料情報、バッテリー状態、走行距離データ、ドア状態のほか、車両の利用状況や状態を監視するため に必要な各種データが含まれます。
「N2 Mobil」にとって、この対応車両ライブラリは、数千台規模のレンタカーへの拡張性の高い導入を実現する基盤となっています。
リバースエンジニアリングによる対応車種の拡大
対応車両リストだけでは、大規模かつ継続的に変化するレンタル車両フリートに追加される可能性のあるすべての車種を網羅することはできません。新型車、現地生産の電気自動車、地域別仕様の車両などは、「FMC150」でまだサポートされていない場合があります。
ここで、テルトニカの技術的な専門知識が特に大きな価値を発揮します。
「N2 Mobil」がまだ対応リストに含まれていない車両に直面した場合、テルトニカのエンジニアがその車両のCAN通信を解析し、必要なパラメータを特定したうえで、車種専用のOEMファイルを作成します。車両モデルの入手状況やプロジェクト要件によっては、必要なサポートを1か月未満で提供することも可能です。
豊富な対応車両ライブラリと迅速なリバースエンジニアリングサポートを組み合わせることで、「N2 Mobil」は、広く普及している国際ブランドだけでなく、より専門的な車両や現地生産車にも柔軟に対応できます。
メーカー保証に配慮した設置と長期保管後の車両稼働性
このプロジェクトに導入される車両の多くは新車で、メーカー保証期間中です。また、一部の車両はレンタル期間の合間に2~3か月間駐車されたままとなる場合があります。そのため、このソリューションには、車両本来の電気系統とバッテリーの両方を保護することが求められました。
「N2 Mobil」は、非接触型CANアクセサリー「ECAN02」を使用し、車両本来の配線を切断したり損傷させたりすることなく車両データを読 み取っています。これにより、メーカー保証への影響に配慮した設置が可能になります。
レンタル需要は変動するため、車両によっては次の利用まで2~3か月間駐車されたままとなる場合があります。「FMC150」の低消費電力スリープモードは、このような長期間のアイドル状態におけるバッテリー消費を最小限に抑え、再び必要になった際に車両をすぐに使用できる状態に保つのに役立ちます。
これらの機能を組み合わせることで、安全な設置を支援するとともに、必要なタイミングで車両を再び稼働できる状態に維持できます。
導入効果:2万台の車両をより確実に管理
「N2 Mobil」のソリューションの中核にトラッカー「FMC150」を採用したことで、レンタカー事業者はフリート全体の状況をより詳細に把握できるようになりました。GPSによる位置情報だけに依存することなく、車両データとテレマティクスデータを活用して、以下を監視できます。
ドライバー行動
走行ルートおよび過去の移動履歴
あらかじめ設定したジオフェンスへの進入・退出
車両の稼働状況および長期間のアイドル状態
即時対応が必要となる重大な状況やイベント
「ECAN02」、低消費電力スリープモード、リモートデバイス管理プラットフォーム「FOTA WEB」、そしてテルトニカのリバースエンジニアリングサポートを組み合わせることで、「N2 Mobil」は、より安全な運転行動を促進し、トルコで高価なフリート資産を保護するための拡張性の高いソリューションを展開できます。
